耐火金庫の性能・規格

耐火金庫がどの程度の火災に耐えられるのか、客観的なデータがなければ信用できません。
そこで、耐火性を評価する日本工業規格と米国UL規格の2つについて試験方法から合格基準まで解説していきます。下記の試験内容は一般紙用耐火金庫を例に説明していきます。

日本工業規格(JIS)

JIS規格の耐火試験は、実際の火災と同じように、徐々に火が燃え広がっていく火災を想定した試験となっています。
また、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに、さらなる性能向上を目的とし、世界的に知名度の高い米国UL規格と同等の厳しい規格に移行されました。

●標準加熱試験
金庫の壁面に新聞紙を貼り付け、軽く揉んだ新聞紙を入れる。
金庫を炉内に入れ「JIS標準温度曲線」に従って炉内の温度を加熱し、金庫内の温度を測定。
各規定時間で加熱をやめ、炉内で自然冷却。
一般紙用耐火試験の場合、金庫内の最高温度が177℃以下であること、金庫内の壁全体に張った新聞紙が変色・劣化が著しくなく、判読可能なことを満たすことが合格基準。

JIS規格には上記の標準加熱試験の他に、急加熱・衝撃落下併用性能試験があります。
●急加熱。衝撃落下併用性能試験
この試験は、標準加熱試験合格後に行う。
標準加熱試験による破裂がないか確認した後、炉内を規定温度まで下げ、さらに「JIS標準温度曲線」に従って15分間再加熱する。
加熱炉から金庫を取り出し、4分以内に9.1mの高さからレンガの山に落下させる。
金庫を再び炉内にいれ、「JIS標準温度曲線」に従って加熱し、金庫内の温度を測定。
金庫を逆さにして再び炉内に入れ「JIS標準温度曲線」に従い、45分再加熱する。
加熱終了後、炉内で自然冷却する。

試験体に破裂がない事
施錠状態を維持している事。
新聞紙に著しい変色・劣化がなく判読可能であることを満たす事が合格基準になる。



米国UL規格

現JIS規格の基になった規格です。アメリカにある製品安全試験・認証機関の定める規格
米国UL規格は一度試験に合格した製品でも、定期的な工場の立ち入り検査にパスしないとUL認証を剥奪されてしまうとても厳しい物です。
JIS標準加熱試験と同等の試験を行い、さらに、予め1093℃まで加熱した炉に製品を素早く入れ、炉内で1時間耐火製品の場合30分焼却。30分耐火製品の場合20分焼却する。金庫内の温度が何れも177℃以下である事が合格基準となっている。
米国UL規格はこの試験に合格してはじめて耐火製品としての認証を受けられる。

落下衝撃試験
米国UL規格の落下試験は、1時間耐火製品の場合843℃にて30分間焼却。した後炉から取り出し、2分以内に9.1mの高さから瓦礫上に落とす。
落下後、843℃にて30分間再焼却する。こちらも金庫内の温度が基準温度(通常の耐火金庫の場合177℃)以下に保たれているかを測定し、合否とする。

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